炭焼き名人さんと笹目仙人と山籠もり

 

山籠もりの前の日、炭焼き名人さんは教えてくれた。

山ではな、山の樹らはみ~んな平等や。
へそ曲がりの樹が一本もない。
俺が私が、もっと枝伸ばしたろ、とか、俺様こそが一番高い樹になる、とかいうもんはおらん。
高い樹も低い樹も、どんな種類の樹もみ~んな、他の樹と共生しとるんや。

神様が宿っとる山には、高周波がでとる。
樹らは普通には聴こえん音をだしとるんや。
残響波ていうてな。
自分がピュアになっていくと、そういう音が聴こえるんや。
縄文のず~~と前から人間は残響波を聴き森と共振しとったんや。
そしてな、祈ったんや。

自然の懐は深いでな。なめたらあかん。
なめたらあかんけど、とてつもなく尊いもんがある。
いろんなことが学べるでな。
興味をもって色々学んだらええよ。
特にな、神さんが宿っとるような山ではな。

気を付けて行っといで。と。。。

今朝

無事に帰ってきたこと。
漆黒の空に輝く満天の星空の下で寝たこと。
すごくすごくきれいでそのことがうれしくて、全然怖くなかったけど、土の上は身体が痛くて良くは眠れなかったこと(笑)
大岳山の頂上からみた富士山と、その下に広がる雲と山々の稜線の
グラデーションがあまりにも神々しくて息がとまり、
思わず涙がでたこと。
森の聖霊たちと一緒に踊ったこと。
頂上でいただいた、極上の中国茶と極上の時間のこと。
山で友と一緒に食べたごはんが美味しかったこと。
山にも名人の炭を持って行ったこと。

そんないろいろを報告しました。

炭焼き名人さんは、

無事に帰ってきてくれてありがとう。と言って、
真琴ちゃんが無事に帰ってくることを祈ってたよ。

とありがたいお言葉。

こうして人は常に誰かに祈られている。

自分が気が付かないところでも。

そのことに気づいていたいな~と思う。

普段の日常の中で、自然に祈りが生活になっている方たちもいらっしゃるけれど、
私は、何か自然災害や事故、事件が起きたり、また自分や家族や友人が
病を得たり、仏前や神前での祈りの瞬間にだけにしか、なかなか祈ることができないので、祈りとは程遠い日常を送っているわけですが、
奥深い山の中に身を置くと、そんな私でも、自然とその命の源への感謝の気持ちや、何か私たちを生かしてくれている大いなるものへの敬虔な思いや、命を繋いできてくれたたくさんのご先祖様たちの思いや願いを繋いでいくことへの思いが湧き上がってきます。

そんなとき、ああ、普段傍若無人に、わがままに、暮らしているこんな私の中にも祈りはあったんだな~と、ちょっとうれしくなるのです。

さて、

御嶽山、訪れるのは7年ぶり?もっと?10年くらいかな・・・
奥多摩の神の宿る山。

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森はわたしたち人間にとっていわば、「ふるさと」のような場所だと思う。
その深い懐に抱かれると、自然に心が開いていくのを感じます。

すでに前日から山に上がっていた二人と合流したのち、
6日は4人で御嶽山から大岳山へと歩きました。

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大岳山は笹目仙人がいらしたところというので、そこに行って感じてみようということになっていました。

☆笹目仙人☆

太陽と月の精気を食べる秘術を仙人に授けられた男、笹目秀和

笹目秀和(1902~97)はその秀でた行動力から”神仙の寵児”
とまでいわれた求道者だった。笹目は大学生のとき夏休みに訪れた中国であった、白頭山の呂霊 來來 (りょりんらい)神仙の命に従い、
モンゴルの遊牧民を救う使命のためバルチョン親王家 の養子となる。
帰国後モンゴルの青年を教育する戴天義塾を解説。モンゴル民族(蒙彊、もうき ょう=中国西北部)独立運動にも参加する。
12年後、呂神仙の予言どおり、疏勒神仙に出会い、
伝説的な乗り物・鶴船(仙)に乗って800キロを聖山・崑崙山まで
一瞬のうちに移動したとい う。
戦後は中国発祥の超宗教の教え、道院の普及に力を尽くし、
富士山の大爆発を読経で止めた ともいわれた。

・。・。・。

大岳山は1200メートル余りの山。
御嶽神社からは3キロあまりで それほど高く厳しい山ではないですが、それでも上りは木の根と岩場が多くて結構ばてます!

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けれどね、10年くらい前に良く行っていたころは、わたしはもっと若かったけれど(←当たり前や)、もっとヘタレだった。だから御嶽山の奥の院までバテバテで登れなかった時もあったし、ロックガーデンあたりの上り下りにもハーハー言ってて、山に登ろうなんて人の気持ちはわからん!と思ってたんですよ。

今10歳年を重ねて、年を取ったんだけど、今の方がはるかに元気だな~と感じる。あのヘタレだった私が山登りもするようになったしね。チベットヨーガ続けてきたお蔭もあるし、クンルンに出逢ったことも大きいな~と感謝。

途中で出逢ったおじさんたちに、頂上に行くと今日は富士山がきれい見えるよ~といってもらったので、それが皆の気持ちを奮い立たせてくれました。おじさん、ありがとうね^^

頑張って登った後に天が与えてくれるギフトは、想像だにしていないほどに神々しく、美しい光景や、時空を超えて何かと繋がれるような感動です(^^♪

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その奥深い森の中で、森の存在たちとの目に見えない交流の中で、それまで抱えていた日常の様々な出来事への感情や握りしめているものが、どうでもよくなって、頭じゃなくて、もっと深いところで物事を感じることができるように思えるし、あ~もう赦したる!!って気分にもなるのです。

KIMG3737 KIMG3736KIMG3740 頂上でのティーセレモニーは格別!
頂上まで運んでくれたことに感謝!

あまりにも素晴らしいところだったので、ここで一晩過ごしたらどんなにかステキだろうか・・・いうのは全員の思いでしたが、できるだけ身軽に登ろうと、寝袋や食料などほとんどのものを下に置いてきていたので、

山をなめたらだめだよね・・・ということで、真っ暗になると下山も危険だし、ぎりぎりまでそこで過ごし、ちょっと後ろ髪をひかれながら荷物を置いた小屋まで下りました。

私ともう一人の友人は小屋からさらに25分ほど歩いたところの神社近くの広場に荷物を置いていたので、ヘッドランプと懐中電灯をもち荷物を取りに行きました。

7時をすぎたあたりから真っ暗になり、ちょっと怖さもあって、途中バサバサという風の音や木々の音、虫や小動物らしき音にもびくっとしたり。(笑)
小屋で夕飯のしたくをしながら待っていてくれた友人たちの姿やその明かりを見たときどれだけ安心したことか!!

昔、子供の時に、友達と夢中で遊んでいて真っ暗になって帰り道に迷ってものすごく心細い思いをしたことや、心配して迎えに来た母に逢えたときのうれしい気持ちが思い出されて、現代は真っ暗になる経験がないな~と改めて思いました。

夕ご飯は美味しい味噌野菜鍋。暖かい食べ物はほっこりとしますね。
最後には締めのうどんも投入されて、おなかもいっぱい。

夜空を見上げると、漆黒の空にきらきらと瞬く満天の星たち!!
またまた感動!!!

その星を眺めていたら、星空を眺めながら寝たくなりました。

ほんとうはね、山に来る前は、山籠もり、ちょっとどきどきしていたの。

寝袋で外で寝るのは初めてのことだし、お天気も心配だったり、
熊とか、獣たちのことも頭をよぎったりして。

だけど、何の不安も恐怖も感じなかった。
友がいたからっていうのもあったけど、たぶん意識が恐怖よりも
満天の星たちと繋がっちゃってたからじゃないかな~。

じゃんけんで場所を決めたら、わたし、さっさと寝袋にはいって
いつの間にか眠ってしまった。

寝袋の下に敷くマットを持っていなかったので、地面が硬くて背中が痛いのと、その背中から地面の冷たさが伝わってきて、寒くて一度起きてからは眠れなくてうとうとと、寝返りを繰り返しながら朝がくるのをひたすら待つ感じだった。

天狗岩に夜明け前に行く予定だったから、3時過ぎくらいに起きる予定だったんだけど、朝が来るのを待っていたのに起きたのは4時!で(笑)

慌てて支度をして、薄暗い中をあかりをもって天狗岩まで30~40分くらいかな、山道を歩く歩く。

最後に鎖を使って天狗岩の上に登り、腰かけると、まるで自分が仙人か天狗さんにでもなったかのような錯覚も覚える。
笹目仙人もここからこの景色をみたのかな~・・・。。
歩いて汗をかいたので、風が心地いい。
おもいおもいに時を過ごした。
同じ時間を共有しながらもこういうサイレントな時間はとても好きだ。

天狗岩から降りようとしたら、まだだよ~といわんばかりに向うの山の上から朝日が顔をだしてくれて、まぶしいばかりに輝く太陽のエネルギーをいただく。

エメラルド色した太陽をみていたら、残像に、グリーンの剣がくっきりと。
友人が、「緑色の剣をもらったよ」という言葉そのままだった。

まだ朝の6時なので、七代の滝に行って、
できる限り着ているものを脱いで、あたまから滝を浴びた。

楽しい!!

こういうのが!

こういう気持ちを感じてるときって、思わず声を出して笑えてくるのだよ^^

えっちらおっちらまた山道を歩いて戻り、

小屋でまったり時間を過ごし、朝昼兼用のごはんを作って食べて、
美味しい中国茶をいただき、その夜のねぐらになるであろう場所へと移動。

ごみがでたのでそれを燃やして帰ろうとするも、かなり湿気があって
火が続かない。

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火おこしに必死です。笑

燃えやすい木を見つけてきたり、大切なティッシュ(用を足すのに必要)を一枚また一枚と投入して燃えやすくしたり、火を扇ぐ人、火が循環できるように風通し良くする人など、かれこれ1時間くらい格闘したんではなかろうか・・・全部燃やすのに・・爆笑

午後二人で奥の院へ上がりました。
サイレント行で黙々と歩きました。

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奥の院にあったツインの木。

 

ふたりで上がったのも意味があったのかな?

二人でからまって・・・ふふふのふ
タントラ??

広場で待ってくれていた二人と合流し、お昼寝したあと、
朝マックス大師匠から教えてもらったばかりのプラクティスをした。
広場では、草刈が終わった直後で、まるでわたしたちのために朝から暑い中草刈りをしてくださったように思えるほどだ。

5時過ぎ、最終バスに間に合うように私は仕事のため下山。

3人はもう一晩山籠もり。

七夕の夜のすてきな山籠もりになったに違いない。

炭焼き名人さんが今朝の電話でこう最後に言ったのです。

山籠もりに行ったり、ここそこへ行ったり、自由にさしてもろて、
真琴ちゃんは幸せやな。(はい、ごもっともです)
ええ旦那さんに感謝せなあかんよ。
旦那さんを大切にせなな。

(ほんまにそうやね。)

わたしが、

大切にするにはどうしたらええの?
どういう大切がええの?

と聞くと、

炭焼き名人さんは

甘えるんさ。
甘えたらええのよ。

!!!!!!!

さすがに長老の言葉は深くて、
まるで森とお話しているようです。

また機会があったら炭焼き名人さんの名言を紹介しますね。

 

 

 

 

 

 

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