鑑真大和上との出逢い

みなさん、こんにちは!

風水Lifeアドバイザーの愛賀真琴です。

京都で勉強会のあった翌日、偶然のご縁を得て奈良の西ノ京にある
唐招提寺に行ってきました。

6月6日は鑑真大和上のご命日で、その前後3日間のみ御開扉となる
日本最古の肖像彫刻と言われている国宝、鑑真大和上坐像
(撮影はできないので画像はお借りしています)

井上靖さんの小説「天平の甍」でも鑑真和上のことが描かれていますが、

奈良時代、それまで僧侶に戒律を授ける人がいなかった日本に戒律を伝えるために自らが命を懸けて日本へ渡ることを決意された鑑真和上。

是れ法のための事なり。
何ぞ身命を惜しまんや。
諸人去(ゆ)かざれば, 我れ即ち去くのみ。

とうたわれました。

当時55歳

国の宝であった鑑真和上を行かせたくないという妨害や、航海技術の未熟な当時の難破によって5度にわたって渡航に失敗。

それにより失明されたといわれる鑑真和上の情熱が消えることはなく、
6度目の渡航でようやく成功。すでに10年の歳月が流れ、66歳に。

日本での激務に従事されたあと、
唐律招提(→唐招提寺)とひそかに名付けた私寺がうまれたのです。

71歳でした。

深く熱い情熱と、決してあきらめない不屈の精神

その強い意志と情熱をどこに秘めていらっしゃるのだろうかと思うようなおだやかな慈愛に満ちたお顔

まるでほんとうにそこに座っていらっしゃるかのようなお姿に静かにむきあわさせていただくことができました。

合掌。

この坐像を拝して感動された松尾芭蕉の詠んだ句です。

若葉して御めの雫拭(しずくぬぐ)はばや

現代訳

みずみずしい若葉で、盲目の鑑真上人のお目元のしずくを
ぬぐってさしあげたい

東山魁夷の御影堂障壁画もしかり。

鑑真和上のお顔を拝する人のこころをとらえた感動が新たな芸術を生んでいったのですね。

その鑑真和上は14歳の時にみた仏像に心を動かされて出家したといわれています。

人生を変えてしまうほど心を揺さぶるものに出逢い、そのことがやがて
別の人の人生を変えることになっていく・・・

出逢いの共振は時間や空間を超えて行くのでしょう。

鑑真和上のお墓へと続く道は悠久の時を超えて今に生きる苔が
とても美しかったです。
苔好きとしてはたまらなくうれしく、ついなでなでしてしまいます・・・

 

そして、

戒律をさずけるための場所、戒壇

(結構な激しい降りだったので傘を持ちながら撮るのに苦労。斜めになってしまいました。(;^ω^) それだけじゃないかもですが)

ここは、とても不思議な感覚になる場所でした。
雨に煙る様子もなんだか異次元の空間のように思えてなりません。

数々の国宝の仏像たちをはじめ、唐招提寺はすべてが国宝のような場所ですね。

久しぶりの奈良でした。

 

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